憂いのある音憑け -11ページ目
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FINCH : what it is to burn


採点★★★★★★★☆☆


今回はFINCHです!

去年のソニックマニアに参戦決定していたのに、まさかのドタキャン(ドラム脱退でしたっけ?)をしたことは記憶に新しいです。

現在はいわゆるスクリーモと呼ばれるジャンルが音楽シーンをにぎわせておりますが私の記憶する限り、彼らはその先駆者と言っていいと思います。

私もハードコアもエモも大好きなので、スクリーモにはかなりハマりましたが、もうバンド数が多すぎてみんな同じに聴こえるし、はっきり言って食傷気味です最近は...

で、彼らなのですが、エモくてスクリームしているのですが他のバンドよりロック色が強い感じがします。

スクリーモは結構パンク色が強いバンドがありますが、それらのバンドより演奏もヴォーカルもダイナミックな印象があり、好感が持てます。

それもそのはず、元々はDEFTONESのような音楽をやっていたとのこと。

だから、他のスクリーモのバンドとは出所が違うのです。

まぁ、ハードコア畑にもDEFTONESに影響を受けたバンドは少なくないみたいですけどね!

サウンドの方は個人の独断と偏見で言わせて貰うと、ロック4.5、エモ3.5、絶叫2、といった配分のような気がします。

エモよりダイナミック、ロックより切なくてエモい、そしてスパイスとして絶叫がいい感じに入っているといった感じでしょうか。

なかなかナイスなバランスで、カッコイイです。

ちなみに地元CDショップの試聴機には「JIMMY EAT WORLD meets DEFTONES」って書いてありました。

それだけでも、何なんだ??って興味がそそられますよね。

 

 

M1.

この曲を試聴機で聴いて惚れ惚れして、即決しました!

このCD買ったのは2~3年前でしたが、今まで聴いたことのない音楽だと思いました!

確かにJEWっぽい部分はかなり感じられました、がDEFTONES??って感じでしたが、後半のスクリームを聴いてなるほどと納得しました。

JEWとDEFTONESはジャンル的にかけ離れているから、どんな音楽かと思ったらなるほどカッコイイ。

衝撃的でしたねぇ。

 

M2.

この曲はモロにダイナミックなエモ、太めのエモって感じで良いです。

爽やかさ満点ながらも、要所要所で絶叫がいいスパイスになってます!

めちゃめちゃキャッチーで、今すぐにも口ずさめそうな曲です。

FINCH流のポップスですかね。

ハーモニーもキレイに出てますし、甘酸っぱさも感じる曲に仕上がってます。

 

M4.

これはややDEFTONESの激しい部分に影響が垣間見える激しい曲になってます!

DEFTONES好きの僕には最高に痺れる曲です。

と言ってもDEFTONESから毒味を抜いた感じではありますが...

メロディーはやはり凄いキャッチーですし、サビなんかはポップですしね!

ただ、当時に僕にはそれがとても新鮮で、こういうDEFTONESの解釈もあるんだーって思いましたね。

 

M6.

この曲は今までの突き抜けるような爽やかさや若さは少し奥に引っ込んだ形になっています。

アメリカンロックっぽいかなーとも思うんですが、ヴォーカルが若々しいんでエモさも感じます。

やや切なさや「憂い」を帯びたフレーズも飛び出してきて、彼らの新たな一面が見られます。

ミドルテンポで、ややざっくりとしたバックに甘い声が印象的です。

そして最後は絶叫とクリーンなヴォーカルとの交差がカッコイイです!

本当に対照的なんですが、それがお互いの激しさや甘さを強調する良い関係になっていて最高ですね!

 

M9.

きたきたきたー!!

激しい激しいFINCHです。

ハードコアっぽいかと思いきや、やはり彼らの根底はロックなんでしょうね!

重くはそこまではないものの、軽くはなくイイ意味でバランスが取れています。

あまり重くしすぎてもヴォーカルが埋もれてしまうかもしれませんしね。

やはりこの曲も所々DEFTONESからの影響も見受けられます。

叫び方なんかはCHINOのそれに近い感じで、喉から搾り出す感じで僕好みですし!

バンドも攻撃的で激しくて、今回に限っては爽やかさを極限に抑えたのが逆にコントラストになっててカッコイイです!!

しかし、攻撃的で爽やかさを抑えたこの曲も、歌はキャッチーなのでFINCHらしさは忘れていません。

名曲です。

 

M12.

切ない、切な過ぎる...

こういうのも出来るんですね、若いのに感心します!

ヴォーカルの甘くてキレイな「声」が前面に、そしてメロディーセンスが前面に出た曲です。

最初は弾き語り風で澄んだ世界が広がっていますが、しばらくしてバンドが一斉に音を出す瞬間は圧巻です!

優しいメロディーに包まれる中、その優しさを残しつつもダイナミックな音が耳を突くという。

まぁ手法的にはアメリカンロックによくある感じですけど、それがそれとしてカッコイイです!

うーん、若いのに本当に器用で実力のあるバンドですね。

 

M13.

この曲は本当に音楽ファン全員にオススメしたい大名曲です!!

この曲だけの為にCD買っても全く後悔しません(個人的に)。

イントロのストリングスの静けさから、バンドと絶叫が渾然一体となって音の塊を吐き出してきます!

もう熱いし音も厚いし、言うことありません。

その後は厚みのある演奏に、お得意の抜群のメロディーセンスが絡み合い、時に切なく、甘く、時にダイナミックにといったかんじでリスナーをグイグイ引きこんできます。

そして、やはりこの曲は絶叫が結構イイ所で使われていて、主役とは言わないまでも抜群の存在感とかっこよさを作り出しています!!

この曲だったらDEFTONESにも負けないかもしれません!

いやーもう言うこと無しにカッコイイですから、まずCD手に入れて聴いてみてください!

絶対に損はさせません!!

MOGWAI : Government Commissions


採点:★★★★★★★☆


今回はMOGWAIを紹介したいと思います。

基本的にインストバンドで、歌は滅多に入りません。

私は元々「歌」ありきで音楽を聴いてきたので、インストバンドなんて気にも留めていませんでした。

しかし、食わず嫌いだったんだと彼らの音楽を聴いて打ちのめされました。

「歌」の力を借りなくても、ここまで表現力豊かに音楽が作れるのかと驚愕するしかありませんでした。

演奏力やソングライティングの力も抜群で、全く飽きさせません!!

特徴としては、物憂げな曲、比較的静かなパート、時に優しく時に悲しく、と言った感じで聴かせてくれるのですが、彼らの最大の魅力はその静かさの中に突如姿を現す爆音「ノイズ」に尽きます。

電車の中などで聴いていると耳を澄まさないと聴き取れないような静かなメロディーが奏でられていると思うと、いきなり人が変わり、発狂したかのごとく「ノイズ」の嵐が襲ってきます。

ここまで独自性を持ったインストバンドはまずいません。

一度テレビでライブ映像が流れていたのですが、お客さんは微動だにせずただ立ち尽くすだけというのが印象に残っています。

それほど圧倒的で素晴らしいライブを聴かせてくれるのでしょう!!

本当に私と同じような考えの人がいたら是非聴いて欲しいバンドですね。

自身の音楽観が変わると思います。

 

さて、このGovernment Commissions (BBC Sessions 1996 - 2003)はライブアルバムです。

ということで、彼らの魅力が凝縮されているのではないかと思います。

選曲もややベストアルバム的ですし、入門編としては最高だと思います!

特筆すべきは、このアルバム、ライブアルバムながら非常に音質や演奏のクオリティーが高いことです。

ライブアルバムのテンションや息遣いはそのままに、音質や演奏面はスタジオアルバムに全く引けを取らないモンスターアルバムなのです。

そして、本人たちも言っているのですが何曲かはアルバムよりもカッコイイ仕上がりになっているのです!

その場の空気がなせる業なのでしょう。

 

M1.

この曲は最新スタジオアルバムからの1曲で、ノイズこそないものの素晴らしい曲です。

「歌」らしきものも入っていますが、「歌」というよりも「声」という一つの楽器として捉えた方がいいのかもしれません!

優しいながらもどこか陰のあるギターの流れと、「声」が聴かせるもの悲しさ、正に「憂い」です。

僕の感性を刺激してやまない曲です。

 

M5.

これは2ndからの曲で、彼らには数少ない「歌もの」ですね!

決して歌が上手いとか、聴かせるとかそういうわけではありません。

でもそれすら味ですね。

 曲の展開もいたってシンプル、正直これと言った特徴はないのかもしれません。

しかし、耳から離れないんですね!

インストバンドのMOGWAIが、歌を歌っている、これが一番の特徴であり魅力なのでしょうか??

全く不思議な曲ですね。

つぶやくような、どこかその辺のおじさんがボソボソ口ずさんでいるようなヴォーカルが耳に心地よいんです。

そして、何だか泣きそうになるのはなぜでしょう。

 

M6.

でました、1stから大名曲!

十八番のノイズの嵐が堪能できる曲です。

初期の曲なので、現在のMOGWAIとは雰囲気が少し異なり、切なさや物悲しさを誘うことは少ないですが、その片鱗は見ることができます。

そして、ほぼ無音に近いような静けさから、溜めて溜めて溜めて....一気に大爆発する瞬間には鳥肌が立ちます!!

瀧の様に怒涛のようにノイズが押し寄せてきます!!

この部分は逆に初期のMOGWAIだからこその魅力であり、今のMOGWAIにはない部分ですね。

そして、嵐が過ぎ去った後はまたしばらくの静寂が訪れます。

しかし、どこか不穏な空気が満ちた静けさです。

そう、嵐の後の静けさは同時に嵐の前の静けさなのです。

またノイズの嵐がやってきます!!

もうどうにでもしてというくらい畳み掛けてきます。

音の粒子に飲み込まれていくような、鼓膜を破壊されるような、正直身体に優しい音ではありません。

しかし、刺激が欲しい方には本当にうってつけです!

ヘヴィーロックやハードコアだけが激しい音楽だと思ったら大間違い、ここに極限に激しい曲があります。

 

M9.

あまりにも美しすぎる曲です。

美しすぎてお迎えがきたのかと思わせるくらい。

こんなギター聴いたことないです、何かもう別の楽器ですねここまできたら。

新しいギターの解釈をここで見つけることができます。

ギターというか「光」を感じるんです、もし空から射す光に音があったらこんな音なのではないかと。

ギターは勿論、ベースもドラムも何でこんなに光り輝いているのでしょう。

光に包まれているような感覚に襲われる、崇高な曲と言えます。

そして、ラストは美しい演奏の裏と共に、決して凶暴ではないノイズが押し寄せてきます。

美しいノイズ、こんな音楽聴いたことありません。

FSFやTAKEN、HOPESFALLも美しく、そして激しい音楽を聴かせてくれますが、それとはまた別の美しさであり激しさなのです。

神様の贈り物とさえ感じさせます。

生きていることに感謝、また明日から頑張れる!そんな気持ちにさせてくれます。

陽だまりのような曲です。

HOPESFALL : no wings to speak of


採点:★★★★★★★☆


出ました!HOPESFALLの最高傑作の呼び声も高い4曲入りEPです。

僕自身も何回聴いたかわからないくらいの、大好きな一枚です!

「no wings to speak of」ってタイトルが既に美しさや儚さ、切なさ、憂いを感じさせますよね!


インタビューを見るところSTRONGARMに影響を受けているとの事ですが、彼らには彼らなりの、彼らにしか出せない味があります。

基本的にはハードコアなので、激しくガシガシ攻めてきますが、他のバンドと違うところは常にどこか美しさを感じるのです。

演奏がここまでイイ意味で前に出て、主役になる、そして華のあるバンドはなかなかいませんよ!

攻撃的に、そして時に爽やか?に、時に寂しげに、キラキラ輝いた音楽を聴かせてくれます。

ヴォーカルも攻撃的に、噛み付くように叫んでリスナーを攻めてきます。

叙情派ニュースクールここに極まる!

 

M1.

1曲目から飛ばしてきます。

何事もない前奏から一転、ヴォーカルと演奏陣が一体となって畳み掛けてきます。

ピリピリと緊張感が走ります。

この声、僕は大好きですね!

高音のスクリーム系なんですが、決して細くなく力強いのが特徴であり魅力です!

音楽的にSTRONGARMに影響を受けたとのことですが、僕は演奏面では現在のFSFに共通点を感じました。

複雑な演奏を安定感バッチリに聴かせてくれます。

また凶暴な絶叫から一転、サビではとても綺麗な声を聴かせてくれるというギャップが本当にカッコイイです。

その点で、エモ好きにもとっつきやすいかもしれません。

 

M2.

M1と流れ的には似ています。

こちらは最初から絶叫を使わず、まず美しい歌声から入ります。

そして、溜めてから絶叫と共に爆発するといった形で素晴らしいです!

M1よりも伴奏は控えめな部分もありますが、後半は素晴らしいギターワークに涙します。

本当にギターがカッコイイバンドですね!!

切なすぎ、泣きすぎです。

 

M3.

HOPESFALLのファンはほぼ全会一致でこの曲を最高傑作と言うでしょう。

これだけは間違いありません。

あまりに演奏が素晴らしすぎるのです。

ヴォーカル霞みます。

ヴォーカルも確かにカッコイイし、ところどころで見せ場もあるのですがこのギターのメロディーの前には脇役になってしまいます。

本当にどうしたらこんなギターが弾けるというか、考えつくのでしょうか??

最初から最後まで泣きっぱなしです。

ハードコアがここまで美しくなるものかと、ここまで綺麗な音がハードコアなのかと考え込んでしまいます。

5分をゆうに越すかなり長い曲なのですが、全く飽きさせません。

そして5分を過ぎた頃、もう今すぐにでも死んでいいと思えるくらいの幸せに包まれます。

こんなに綺麗で激しくて胸を打つ曲を聴きながらなら悔いは残りません。

ありがとうHOPESFALL

 

M4.

至高の逸曲であるM3を前に、放心状態のリスナーをまだ離しません。

美しく美しく攻めてきたM3に比べ、美しいながらも幾分攻撃的な曲で激しさが増しています。

この曲は歌と演奏のバランスが非常に良く、両方の良さが堪能できます!!

この曲を聴くと、演奏が凄すぎるバンドなんですがヴォーカリストも凄まじい力を秘めているんだと感じさせます。

中盤からの展開が、美しすぎて泣かせてくれます。

そして、ラストまでその美しさに包まれながら曲が終了します。

 

あー、何回聴いても幸せになれます。

FURTHER SEEMS FOREVER : the moon is down


採点:★★★★★★★★


現DASHBOARD CONFESSIONALのVoクリスが在籍していたバンドと言ったら分かりやすいでしょうか?

巷ではFURTHER SEEMS FOREVERより断然知名度や人気の高いDASHBOARD CONFESSIONALですが、はっきり言ってFURTHER SEEMS FOREVERの前にはひれ伏すしかないでしょう。

 

楽曲のセンス、演奏力など全てにおいてFURTHER SEEMS FOREVERは突き抜けているのです。

私は音楽を聴く時は「歌」ありきなのですが、こんなに演奏に耳を傾けたのは初めてです!

それだけ、存在感があり、演奏力があり、引き付ける力をバンドが持っているんですね。

複雑な曲展開と演奏、そして常にそこにある「切なさ」や「儚さ」。

これは天才ヴォーカリストのクリスの「声」を前にしても全く劣りません。

素晴らしい!こんなに切なくて胸を締め付ける音楽は初めてです。

 

そして、このアルバムのもう一つの魅力はやはりクリスの伸びやかかつ繊細で切な過ぎる「声」の力です。

個人的にエモを歌わせたら彼にかなう人はいないのではないかと思います!

音楽を聴いて涙するなんて、あまりないことかとは思いますが、そういう経験がしてみたい人は是非聴いてみて下さい。

 

M1.

この曲だけでFSFの凄さが分かると思います。

圧倒的な演奏、そして稀代のヴォーカリスト。

この完璧な組み合わせにはただ呆然と聴き入るしかありません。

1曲目から大号泣です!

なんで、こんなに切なくて泣ける音楽を奏でられるのでしょうか。

終始、緊迫感といいますか張り詰めた最高のテンションで進んでいきます。

 

M2.

1曲目の延長線上の曲調&展開でまたまた泣かされてしまいます。

泣きに限って言えばこちらの方が上かもしれません。

クリスの歌がこっちの方が泣いています。

演奏も、安定感と独創性に富み、素晴らしいものを聴かせてくれます。

彼らには演奏というよりも、音を奏でているという方が適切かもしれません。

物凄く高尚な音を聴かされているような感じです。

その辺のクラシック音楽よりよっぽど荘厳です!

 

M3.

この曲はM1,2と比べややテンポが落ち、「歌」が強調されています。

ヴォーカリスト、クリスの「歌」の魅力に包まれて、昇天してしまいます。

しかし、演奏面も今回は脇に回っているとは言え、相変わらず素晴らしいです!

決しておとなしい音ではないんですが、激しさと美しさが一体化して、なんとも言えない彼らならではの味になっています。

しかし、こんな複雑な演奏を思いつくセンスにも脱帽です。

あまりに綺麗過ぎる曲です。

 

M6.

M3と同一線上にあるバラードです。

この曲は演奏も激しさはなく、優しく美しく響いていて大変心地いいものになっています。

とても繊細で緻密な音作りです。

そして、ここでも素晴らしいのはクリスの「歌」です!

こんなに高音が切なく響くヴォーカルは彼だけでしょう。

この高音がバンドの美しさ、切なさ、儚さ、エモーションを確かなものに、そして別次元のものに昇華させています。

この演奏にこの歌あり、見事です!

 

M8.

この曲はFSFには珍しくテンポの良い曲です!

やや正統派のエモという印象も受けますが、やはり彼らにしか出せないオーラで満ち溢れています。

どんなテンポの曲をやらせても、FSFというアイデンティティーが確立されているが故なのでしょう。

どちらかというと、歌も演奏も熱さを感じます。

他の曲は内に秘めたエモーションを魅せるという印象を受けますが、この曲に関しては熱い部分が何度も垣間見える珍しい曲です。

素直にカッコイイと言える曲です!

 

M10.

この曲はハンパじゃないですよ!!

あまりに素晴らしすぎる、私の身体の全てのツボが刺激されました。

こんなに激しく、切なく、儚く、そしてあまりにも美しすぎる曲を紡ぎ出した彼らには感服致します。

そして、クリスの歌がもうそれは涙無しには聴けない程、凄まじいのです。

神が降りてきたのでしょう。

歌にも演奏にも確実に何かが宿っています。

こんな曲に出会えることはめったにありません!!

奇跡です、そうとしか言いようがありません。

この曲に出会えたこと、そしてこの曲を紡ぎだしたFSFにただただ感謝するのみです。

この曲には何度救われたことか...

もう人間が作っているというより、妖精とか天使の類が悲しみの中で作った曲のようです。

 

それと、実は僕が叙情的なニュースクールハードコアを聴くきっかけもFSFなんです。

彼らはFSF結成以前STRONGARMというハードコアのバンドを結成していて、それを知って興味を持ってSTRONGARMを聴いてからハマってしまったという経緯なんです。

STRONGARMもそれはそれは切なくて激しくて泣ける素晴らしいバンドで、あっという間にそっちの世界に魅了されてしまいました!!

STRONGARMの方も後日紹介しますので、興味のある方は待っていてください!!

Lily Chou Chou : 呼吸

採点:★★★★★★★★


「リリイ・シュシュのすべて」という岩井俊二監督の映画の登場人物であるLily Chou Chouのアルバム。

このリリィに扮した女性は現在はsalyuという名前で音楽活動をしています。

リップスライムのイルマリともシングルを出しましたので、ご存知の方も多いのではないでしょうか?

 

映画から飛び出したアーティストということで、一般的には企画ものに入るのかもしれません。

しかし、なめていたらぶっ飛ばされますよ!

はっきり言ってこの完成度は半端じゃない。

小林武史さんの音楽のセンスももちろんですが、何より彼女の存在感が圧倒的なんです。

日本にもUAやCOCCO、CHARAなど日本を代表する個性的で存在感のある歌手はいますが、彼女達と比べても全く遜色はない、むしろこのアルバムだけに限定してしまえば彼女達を凌駕してしまっているというのが個人的な見解です。

神がかり的といいますか、何かが降りてきているとさえ思えます。

作風的には全体的に映画の作風と相まって、暗い雰囲気ですが、そんな中にも暗い闇から光射すような救いが感じられます。

 

正に「エーテル」を感じさせる作品です!

※「エーテル」については映画を参照して下さい。

「声」の力がこんなに凄いものなのか...

全曲シングルカットできる、全曲大名曲。

何年聴いても飽きないです!!

私的には未だこのアルバムを超えるアルバムを出した女性アーティストはいません。

 

M1.

ドビュッシーへのオマージュということで「アラベスク」という題名です。

それに沖縄の「新城節」とかけているらしいです。

この曲は沖縄弁と「声」の力と、小林武史のサウンドワークが一体となって凄まじいパワーが発揮されています。

テンポは緩やかで、展開も少なく非常にたんたんとしているのですが、圧倒されている間に終わってしまいます。

ビョークもビックリでしょう!!

 

M3.

これは入り込みます。

かなり中毒性の高い曲です!

重たい雰囲気のスローな曲ですが、耳について離れないキャッチーさも併せ持っているところが特徴です。

そしてこの曲も圧倒的な「声」の力にやられてしまいます!

全体的には何か寂しい感じが漂います。

 

M4.

このアルバムの中では珍しくアップテンポな曲です。

音もバンドサウンドになっていて、異質な感じですね。

しかし、これがまたアルバムのイイ隠し味になっています!

圧倒的な「声」の前には音楽のジャンルは関係ないということを如実に表してます。

歌はもちろんのこと、演奏の方もカッコイイです。

特にベース!

 

M7.

この曲は日本の音楽至上最大の名曲の一つだと思います。

ゆったりとしたテンポのバラードです。

ただリリースするのが早過ぎた。

非常に惜しい曲です。

彼女のパワーが余すところなく感じられる曲です。

映画でも1、2を争う切なく悲しい場面で流れるので、曲も歌詞も歌も哀しげで寂しげな雰囲気です。

 

 

M8.

これもM7に続いて個人的に日本の音楽至上最大の名曲の一つです!

M7とは作風は一線を画するもので、リリィ流ポップバラードの完成形と言ったところでしょうか。

演奏面もかなり凝っていて、彼女の「声」を引き立てています!

COCCOともUAともCHARAとも違う、彼女だけにしか出来ない雰囲気というかオーラが前面に出ています。

これが「エーテル」なのでしょうか?

とにかく何回聴いても飽きない激必聴の名曲です。

 

M9.

映画のエンディングテーマです。

エンディングに相応しい、枯れた感じでありどこか清清しくもあるポップソングに仕上がってます。

どこかラブサイケデリコ的なところも感じます。

エンディングの綺麗な草原に、この曲が重なった瞬間はもう言葉では表せません。

 

本当にリリースが早過ぎた。

2001年にリリースされたとは思えません。

今聴いても先進的な感じがするので、2001年では時代がついていけなくて正当な評価が得られなかったのでしょう。

現在salyuとして活躍する彼女は2005年の今、そう日本の音楽業界を席巻していくか楽しみであります。

 

MCU feat. Ryoji : いいわけ

採点:★★★☆(1曲の場合は★5つがMAX)


洋楽が続いたのでここで一つ邦楽を。


5月11日に発売されるMCUのファーストアルバムからの曲で、一足先にスペースシャワーTVで聴かせてもらいました。


MCUさんは本当に様々な人と曲を出して、それぞれの良さを引き出して名曲を多く生み出していますね。

特に浜崎貴司さん客演の「幸せであるように」は大名曲です!

キャッチーかつ切ないメロディーが心に響きます。


で、肝心な「いいわけ」ですが、途中から聴いたので最初「ケツメイシ」かと思って聴いてたら、ラップはキックみたいだし、最初は訳が分かりませんでした。


でも胸に染みるメロディーと歌詞、イイ曲です!!


僕は常々ケツメイシにも「憂い」を感じていたので、かなりツボでした☆


PVもストーリー性があって、「さくら」の流れを組んでいる切ない感じで良いです!


でも、MCUっていうよりまんまケツメイシですよねって感じです。


でもRyojiさんは本当に切なくて綺麗なメロディーを作られますね、声もイイし最高です!

ケツノポリス2の「わすれもの」が好きな人にはバッチリはまると思いますよ~!

PVがネットで公開されてるみたいなので見てみて下さい。

Deftones : Around The Fur

  

採点:★★★★★★★★★★

今回はDeftonesの「Around The Fur」をご紹介しようと思います。

と言っても紹介する必要もないくらい有名ですけど。


でもこのアルバムは僕の中で奇跡的作品なんです!

もう何もかもが完璧で言うことなしなんです。


完璧&思い入れが強すぎて何を書いていいやらわからない...

Deftonesと言いますと、やはりVoの個性的かつ圧倒的な存在感。

そして独特のリフやコード使い。

それが合わさってなんとも言えない快感の世界へ連れて行ってくれるんですな!

静から動への移り変わりには鳥肌が立ちます。

僕は今、叙情派ニュースクールが大好きなんですが、静と動の関係好きなのは正にここから始まったということになります。


M1.

これはDeftonesの代表曲の一つと言っても過言ではないでしょう。

個人的にはDeftones節の一つの完成形だと思ってます。

静から動への繰り返しで、かなり単純な作りですが、飽きない。

静の時の押し殺したような、そして軽くエロいウィスパーボイス。

動の時の耳をつんざくようなシャウト。

この二つだけでご飯何杯でもいけます!!


M2.

これは完全に隠れた名曲。

アルバムの中の一曲として見逃すには惜しい!

チノの絡みつくようなマーッタリした声がお腹いっぱい堪能できる上に、ブチ切れシャウトもしっかり入ってるし。

個人的にはこのバランスが一番好きかもです。

またサビのメロディーが「憂い」を帯びていてGOOD!


M4.

タイトル曲。

リフ重視って感じで、出だしからザクザクいってます。

この曲はウィスパーボイスではなく結構ハッキリ歌ってます!

それもそれでカッコイイ、というかチノは何をしててもカッコイイんですね!

これはサビがキレたり歌ったりキレたり歌ったりするんですが、もーそれはそれは凄い!

最後のサビなんかはキレすぎてて聴いてて鼻血が出そう。

文句なしです。


M6.

これは大名曲。

イントロのギターだけで失神寸前のかっこよさ!

暗い曲が多いDeftonesの中で、青い空を感じさせるほど爽やかな雰囲気の曲ってことで、やや曲としては異質ではありますが、歌が始まると、今死んでも悔いはないと思えるほど至福のときが訪れます。

一生聴いていきたい名曲です。

ヴォーカリスト、チノ・モレノの感性が余すところなく発揮されているんじゃないかなぁ。

「歌」


M9

EX.ソウルフライのマックスが客演してる曲で、かなり重く激しいです!

その面でM6とは対照的ですが、チノのブチ切れサイドのかっこよさを感じるならこの曲で間違いないでしょう!

ザックザクのリフに乗せて、ブチ切れながらラップ。

いやー、マジでカッコイイ!!

サビのマックスとの掛け合いもいいし、ヤバイ。

ラストは本当に壮絶ですよ、この重さや激しさヤバさは凡百のバンドを完膚なきまでに破壊する勢いを持っていると思います。


M12.(シークレットトラック)

これは何故シークレットにしたのか!?

ぜひシングルカットしてほしかった、普通に出してたら確実に代表曲になってたであろう大名曲!!

彼らの集大成じゃないかな!?

M6にも通じる爽やかな感じにM9に通じる凶悪なシャウト、その二つが見事に調和されています。

とんでもないパワーを持った曲です!

メロディーも口ずさめるくらいキャッチー、しかし対照的なブチ切れ方。

最高としか言いようがありません!!




あまりに思い入れが強すぎて、ハッキリ言ってかなり主観的であいまいな表現が多くて分かりにくい、読みにくい内容になってしまったと思います。

申し訳ないです。

僕は必ずこのCDを棺桶に入れてもらうことでしょう。

一生一緒に歩いていきたい作品です。

このアルバムを作ってくれた彼らに本当に感謝します。



TAKEN : between two unseens


採点:★★★★★★★★☆

最近どうもリピート再生をする手が止まらないのがTAKENのラスト作になってしまった5曲入りEP「between two unseens」なんです。

TAKENに関しては前のアルバムから聴いてはいるんですが、どーも前のはしっくりこなかった。

悪い意味でカオティックっぽいっつーかとっつきにくい部分があったんですよね。

今聴いてみると、見方が変わったせいかかなり聴けるんですけどね!!


でも前作なんか吹き飛ばしてしまうくらいの大傑作なんです!!

何と言うか、前作の良い部分だけを結晶にしたと言えばいいのか...


1曲目聴いた瞬間から、涙やらアドレナリンやら身体から何かが溢れ出る感じ!

一応たぶんハードコアの括りになるんだろうけど、ジャンルなんかおかまいなしに皆に聴いて欲しい作品です☆


速い、切ない、美しい、綺麗なギター、エモーショナル、この中のどれか一つでもピンときたら買って損はしないと思います!


M1.

最初から走る走る、泣く泣く、キレるキレる、もう感情という感情剥き出しで突っ走っていきます。

そんな中、光が射すようにキラキラしたギターが途中で心を癒してくれます。

そして、その美しいフレーズと、剥き出しの感情が混ざり合って感動のラストへ!!

個人的にTAKENの中で一番オススメの曲。


M2.

M1のラストから続く感じで、美しいイントロから入ります。

しばらく美しい音を聴かせておいて、いきなり分厚い音をかましリスナーを圧倒してきます!

そんな中でもキラキラしたギターは健在で、ブチ切れんばかりのヴォーカルと対照的なのが印象的です。


M3.

キレイなイントロから入りますが、M1、M2よりも更に「憂い」を帯びたような悲しげな幕開けです。

歌(絶叫)が入ってからも、演奏は爆発することなく控えめで、その演奏と相まってヴォーカルの絶叫は泣き叫んでいるかのように聴こえます。

その流れとは対照的に、中盤以降はTAKENお得意の泣きながら走るパートが出てきます!

そのコントラストがまたカッコイイ!


M4.

この曲もまた悲しげなギターソロから入ります。

グッと胸を締め付けられるような「憂い」を帯びたメロディーです。

全体的な流れもM3の流れを組み、控えめで切ない演奏と泣き叫ぶような絶叫が好対照です!

しかし、M3と違うところは終始悲しく切ない雰囲気に包まれていることです。

全体的に走ることはなく、静かに重く進んでいく中、ラストのシングアロングは最高に上がります!!


M5.

出だしからブチ切れ、キラキラするギター、重いパート、美しいメロディー、もうオンパレードです!

そして、走る走る、泣く泣く、叫ぶ叫ぶ!!

またラストはお馴染みの美しく切ないギターと、絶叫が聴いている者の感情を高ぶらせます!

もうTAKENが最後の最後に残してくれた贈り物です。


こんな美しくて、綺麗で、切なくて、走ってて、泣ける作品を残して解散してしまうなんて本当に憎いです!


はじめました

はじめまして、CHEBと申します。

現在大学4年生、就職活動中です...

内定はまだ出てません。


さて、ジャンルは憂いのあるものと限定しましたが、限定した方が入りやすいかなーと思っただけで本当に日々聴いていいなーと純粋に思ったものを紹介してゆければと思ってます!!


第一回ということで、まずは僕が愛してやまないバンドなりを紹介したいと思います!

有名どころだと洋楽ではDEFTONES、TOOL、KORN,CONVERGE、FURTHER SEEMS FOREVER、HOPESFALL、ISIS、MOGWAI、MUMとかです。


邦楽になると、ACIDMAN、DOWNY、FREAKY MACHINE、MONO、NAIAD、STATE CRAFT、スーパーカー、マイナーリーグ、降神とかかなぁ。


本当にジャンルとかバラバラでとっつきにくいかもしれなくて大変申し訳ないですが、強いて言えばどのバンドにも題名でもある「憂い」を感じたというところでしょうか。


まだまだ好きなバンドを挙げれば山ほどあるんですけど、クドくなるんで今回はこの辺で。

個々の紹介はまた地道に少しずつ増やしていきますので、どうぞご期待下さい☆


ちなみに最近は毎日のようにTAKENのラストEPを聴いて泣いてます。

Voの新バンドMIKOTOも泣かせてくれるみたいなんで期待大です!!!!!

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